独立前の税理士法人勤務時代の7年間|箕面の税理士 池田朋広の経歴
独立前、税理士事務所で学んだこと|前例のない相談にどう向き合ってきたか
独立して「池田税理士事務所」を開業する前、私は7年ほど中堅の税理士法人に勤めていました。この記事では、その7年間でどのような経験を積み、それが今の提案スタイルにどうつながっているのかをお話しします。
税理士になった経緯や、独立前にどんな仕事をしてきたのかは、意外と顧問先の皆様にお話しする機会がありません。今回は少し長くなりますが、当時のエピソードを交えながら振り返ってみたいと思います。

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一部科目合格のまま、就職活動へ
私が税理士法人に入所したのは2014年のことです。当時、税理士試験は5科目のうち簿記論と財務諸表論の2科目に合格していて、法人税法と消費税法は結果待ちという状態でした。
就職活動では、大原簿記が主催する合同面接会に参加し、そこから10社ほどの事務所を受けました。20代後半、実務未経験というなかなか厳しい条件だったこともあり、簡単には決まりませんでしたが、「世の中そんなに甘くない」ことはこれまでの社会人経験でたくさん味わってきていたので、それほど大きく落ち込むことはありませんでした。ご縁があり、東京本社・大阪支店ほか複数拠点を持つ、従業員数60名ほどの中堅税理士法人の大阪事務所(当時10名ほど)に採用いただき、そこから7年間のキャリアが始まりました。
吉本NSCや爬虫類ショップでの経験など、税理士になるまでの歩みについては、代表プロフィールの記事でも詳しくご紹介しています。
働きながら、残りの科目に合格し、税理士に
入所した時点では、まだ税理士試験の全科目には合格していませんでした。実務をこなしながら勉強を続け、2015年に官報合格という形で残りの科目に合格することができました。その後、税理士登録の手続きを経て、名実ともに税理士としてのキャリアがスタートしました。
働きながらの受験勉強は決して楽ではありませんでしたが、歯を食いしばって頑張りました。くたくたに疲れていた日も、上司や先輩に怒られた日も、帰りの電車の中で教科書を開いて勉強を続けていたのは、今となっては良い思い出です。

新人時代:「去年のやり方」を自分で再現し、確かめる日々
新人の頃は、まず領収書を日付順に並べ替えるところから実務がスタートしました。月1回、担当先へ伺って経理担当者として会計入力を行う業務も任されていましたが、法人税や消費税の条文は知っていても、現場で求められる細かい判断や節税提案には、当初かなり苦労しました。
年末調整や個人の確定申告についても、手取り足取り教わるというより、「去年の資料を自分でよく見て、今年版として再現し、制度改正がないかを自分で調べて確認する」というスタイルで身につけていきました。効率だけを考えるともっと良いやり方があったかもしれませんが、この「分からないなりに、なんとか形にする」という積み重ねが、今の「なんとかできる」という自信の土台になっています。

前例のない業務に数多く携わって
勤務時代には、事務所の中でも前例が少ない業務に携わる機会が何度もありました。
たとえば、外国に支店を持つ法人の会計処理は非常に特殊で、事務所内に経験者がいなかったため、書籍を購入して一から調べながら対応しました。公益財団法人が内閣府に毎年提出する事業報告書の作成や、立入検査への対応に関わったこともあります。中小企業経営強化税制のB類型を適用するために、制度を一から調べ、近畿経済産業局まで何度も足を運んだこともありました。
また、上場企業の連結納税業務にもチームの一員として携わりました。通常、法人の申告書は1人の担当者が最初から最後まで作成しますが、こうした大企業の場合は7人ほどのチームで分担して作成します。この経験は、1つの申告書がいかに多くの工程に分かれているかを知る、貴重な機会になりました。後輩に別表6・8の作成方法を教えた際に、「教え方も上手で、本当に理解しているんですね」と言ってもらえたのは、今も嬉しい記憶として残っています。
こうした「前例が少ない仕事」を任されるたびに、書籍を買って一から調べ、資料を作り、上司に相談するという流れを繰り返していく中で、次第に「調べれば、なんとかたどり着ける」という感覚が身についていきました。当事務所が現在ご提供している税務顧問などのサービス内容は、サービス一覧のページでご確認いただけます。

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メガバンクへの出向という転機
勤務6年目から7年目にかけての1年間、週2日というペースで、メガバンク本部の事業承継部門へ税理士として出向する機会をいただきました。
出向先では、株式評価や組織再編といった、それまでの実務ではあまり触れてこなかった専門性の高いテーマを扱うことになりました。相続税の学習経験や法人税法の知識である程度の土台はあったものの、現場で求められるのは教科書には載っていないような細かいケースばかりで、またまた自腹で書籍を購入し、一から勉強し直しながら対応していました。分からない点は、税理士法人の先輩や、知り合いの司法書士に電話で相談することもありました。
この時期の経験は、専門性の高いテーマであっても、調べて・確認して・組み立てるという基本的な進め方は変わらないのだと実感する機会になりました。事業承継のご相談については、実際にお客様からいただいたご相談の実例をこちらの記事でもご紹介しています。

独立してからの提案スタイルにつながったこと
勤務時代、事業承継のご相談で、考えられる対策パターンを6通りほど洗い出し、それぞれの税務コストを試算した資料を作成して提案したことがあります。前例のない相談に直面するたびに、まず考えられる選択肢を出し切ってから検討する、という進め方が自然と身についていきました。
そうして経験を重ねる中で、上司や先輩に相談しても、自分がすでに考えていた内容とそう変わらない、という場面が増えていきました。これは、独立してもやっていけそうだと感じる一つのきっかけになりました。
今、当事務所でご提案する際も、まず考えられる選択肢をできる限り洗い出した上で、「私ならこの選択肢を選びます」というところまで踏み込んでご提案することを大切にしています。これは、前例のない相談に向き合い続けた7年間があったからこそ、たどり着いたスタイルだと思っています。当事務所の考え方や成り立ちについては、当事務所についてのページや、代表プロフィールのページでもご紹介しています。
経営判断は、早めのご相談ほど選択肢が広がります
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事業承継や税務のご相談は、早い段階ほど選択肢を多く検討できます。
気になることがあれば、まずはお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
- 一部科目合格のまま就職活動を行い、働きながら残りの科目に合格して税理士登録に至りました
- 新人時代は「去年のやり方を自分で再現し、確認する」形で実務を身につけていきました
- 外国本支店会計処理や中小企業経営強化税制の経済産業局への提出書類作成など、前例の少ない業務を通じて「調べる力」を鍛えました
- メガバンクへの出向では、専門性の高いテーマに自ら調べながら向き合いました
- こうした経験の積み重ねが、「選択肢を出し切った上で、私ならこう考える、まで踏み込んで提案する」という今のスタイルにつながっています
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この記事を書いた人
池田 朋広(いけだ ともひろ)
税理士(登録番号:134761) 池田税理士事務所 代表 認定経営革新等支援機関(ID:107227003301)
大阪府箕面市を拠点に、北摂・阪神地域の法人・個人の税務を支援。吉本NSC、爬虫類ショップ、大手企業・メガバンクへの出向など異色のキャリアを経て税理士に。「こんなこと聞いていいの?」と思うような些細な疑問も、なんでも気軽に相談できる税理士を目指している。freee・マネーフォワードへの対応など、クラウド会計を使った業務効率化にも積極的に取り組む。
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