税理士に経営相談はできる?その答えと理由を正直にお話しします
この記事の3行まとめ
- 税理士は、業界特有の商品・営業ノウハウについて、経営者以上に詳しいわけではありません
- 一方で、業種が違っても、利益を増やす方法は同じ4つの形に整理できます
- この記事では、その考え方の入り口をご紹介します
「値上げしたいけど、お客さんが離れるのが怖くて踏み切れない」
こんにちは。大阪府箕面市で税理士をしている池田です。こうした経営者の方の独り言を、面談の場で何度も耳にしてきました。そのたびに、「税理士って税金の専門家ですよね?本当に経営のことまで分かるんですか?」という疑問も、同時に浮かんでいるように感じます。今回は、この疑問に正直にお答えします。
なお、この記事は全3回シリーズの1回目です。今回は考え方の入り口を、2回目・3回目で具体的な数字の使い方をご紹介します。
正直に言うと、業界の商売そのものには詳しくない
飲食店の顧問先があっても、私が料理人以上に調理法に詳しいわけではありません。建設業の顧問先があっても、施工方法について社長以上に知っているわけでもありません。学習塾の顧問先があっても、どんな授業をすれば生徒の成績が上がるのかを、先生方以上に分かっているわけでもありません。「税理士だから経営のことなら何でも分かる」とは、私自身考えていません。
それでも「経営相談ができる」と考えている理由
不思議に思われるかもしれませんが、業種も商品も全く違う会社でも、利益を増やす方法を数字で考えると、実は同じ形に整理できます。ラーメン屋さんも、学習塾も、建設会社も、商品もお客様も全く違います。しかし「利益をどう増やすか」という一歩手前の構造だけを見ると、驚くほど同じ形をしています。業界の知識がなくても、この”数字の形”であれば一緒に考えることができる、というのが私の考えです。
結論から言うと、利益を増やす方法は大きく4つに整理できます
先に結論をお伝えします。会社がどんな業種であっても、利益を増やす方法を突き詰めると、次の4つのいずれか(または組み合わせ)に整理できます。
- 売値単価を上げる
- 仕入や原価単価を下げる
- 販売数量(客数・契約数)を増やす
- 家賃や人件費などの固定費を下げる
これを分かりやすく図にしたのが「ストラック図」です。売上・原価・粗利・固定費・利益の関係を「箱」の大きさで表し、直感的に理解できるようにしたもので、西順一郎先生が考案されました。著書『利益が見える戦略MQ会計』(西順一郎・宇野寛・米津晋次 著、かんき出版)でも詳しく紹介されています。

数字が羅列された損益計算書だけでは分かりにくい「何を変えれば利益が増えるのか」が、この図に当てはめることで見えやすくなります。実際、面談の場でこの図をお見せすると、「なるほど、こう考えればいいのか」と表情がふっと変わる方が多いです。数字への苦手意識が、少しだけほどける瞬間だと感じています。
ただし、この4つのうち「どれが一番効くか」は会社によってまるで違う
売値単価・原価単価・販売数量・固定費、この4つのうちどれを動かすのが一番効果的かは、実は会社によって大きく異なります。同じ「利益を増やしたい」という目標でも、値上げが一番効く会社もあれば、販売数量を増やす方が現実的な会社もあります。極端な話、同じ業種の似たような2つの会社であっても、粗利率や固定費のかけ方が違えば、正解は正反対になることすらあります。
次の記事で実際に計算してみると、この違いは決して小さなものではなく、4倍近い差になることもあります。「なんとなく値上げが効きそうな気がする」という感覚が、実際にどれくらい正しいのか、数字で確かめてみます。
まとめ
業界の商売そのものについて、私が答えを持っているわけではありません。ですが、利益を増やす方法を4つの数字に分解して整理することはできます。次の記事では、この4つのうち「どれが一番効くのか」を、具体的な数字で比較してみます。
よくある質問
Q. 税理士に相談すれば、売上を伸ばす方法を教えてもらえますか?
A. 業界特有の営業手法や商品開発については、正直なところ専門外です。ただし、利益を増やす選択肢を数字で整理し、比較するお手伝いはできます。
Q. 経営相談は無料ですか?
A. お見積もりやサービス内容のご案内までは無料でご案内しています。3ヶ月に1回の面談プラン以上の顧問契約をいただいている方であれば、顧問料の範囲内で経営相談も対応可能です。契約前の個別具体的な経営相談は有料となりますので、まずはお問い合わせください。
Q. この記事はどんな業種の経営者に向いていますか?
A. 業種を問わず、数字に基づいて経営判断を整理したい方に向いています。次の記事から、具体的な計算例を使ってご説明します。
自社の数字ではどうなるか、
一度見てみませんか
ここでご紹介した分析は、3ヶ月に1回面談プラン以上の顧問契約に含まれる
財務コーチングの基本的な内容です。
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この記事を書いた人
池田 朋広(いけだ ともひろ)
税理士(登録番号:134761) 池田税理士事務所 代表 認定経営革新等支援機関(ID:107227003301)
大阪府箕面市を拠点に、北摂・阪神地域の法人・個人の税務を支援。吉本NSC、爬虫類ショップ、大手企業・メガバンクへの出向など異色のキャリアを経て税理士に。「こんなこと聞いていいの?」と思うような些細な疑問も、なんでも気軽に相談できる税理士を目指している。freee・マネーフォワードへの対応など、クラウド会計を使った業務効率化にも積極的に取り組む。
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