【箕面】税理士の月次面談では何をする?月次報告書の中身を公開
この記事の3行まとめ
池田税理士事務所の月次面談は、月次報告書を使って、前月の数字を翌月に1時間かけて社長と確認する「毎月の経営会議」です。前月の実績を経営計画書や前期と比べ、決算の着地、納税額、お金の動きまで確認します。
大阪府箕面市の当事務所では、財務コーチングのサービスとして、北摂・阪神エリアを中心とした顧問先と毎月この面談を行っています。
「月次面談」と聞いても、具体的に何をするのかイメージしにくいかもしれません。この記事では、当事務所が毎月お渡ししている月次報告書を、架空の会社「株式会社サンプル」の資料で公開します。面談で実際にどんな話をしているのかも、そのままご紹介します。

月次面談の概要(毎月面談プラン)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 頻度 | 毎月1回 |
| 時間 | 1回1時間 |
| 時期 | 前月分を翌月15日前後に行うのが目安(ご都合により20日〜月末になることもあります) |
| 場所 | 訪問・事務所へのご来所・オンラインから選べます(現在の顧問先は、それぞれほぼ同じ割合) |
| 担当 | 代表税理士(担当者の交代はありません) |
| お渡しする資料 | 月次報告書(A4サイズ):経営会議メモ、単月・累計の比較、決算着地予想、概算納税額計算、簡易資金繰り表 |
| 提供形態 | 財務コーチング |
| 今の顧問税理士との関係 | 今の税理士との顧問契約はそのままでご依頼いただけます |
実物サンプル公開中
月次報告書のサンプル(PDF)を
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財務コーチングのページで、実際にお渡ししている資料を公開しています。
サービス内容や料金のご案内、現状確認・お見積もりまでは無料でご案内しています。
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月次報告書の構成
株式会社サンプルは、11月決算の会社です。ここでは、7月中旬の面談で6月分の数字を確認している場面を例にします。
月次報告書は、次の資料で構成しています。
- 経営会議メモ
- 単月比較(計画との比較・前期との比較)
- 累計比較(計画との比較・前期との比較)
- 決算着地予想
- 概算納税額計算
- 簡易資金繰り表
計画の数字は、年に1回作る経営計画書から流れ込む仕組みです。経営計画書の作り方は、経営計画書は税理士とどう作る?実物サンプルで手順を公開で公開しています。
1時間の面談の流れ
①単月の数字を計画と比べる
最初に、6月1か月分の数字を計画と比べます。予算(計画)と実績を比べて管理することを、「予実管理」と呼びます。
株式会社サンプルの6月の売上は約1,913万円で、計画比95.3%でした。
単月の数字は、取引のタイミングなどでぶれやすいものです。そのため、ここでは「何か特別なことがあった月か」を確認するにとどめ、次の累計をじっくり見ます。

②累計の数字を計画と比べる
次に、期首の12月から6月までの7か月分の累計を見ます。
累計の売上は約1億3,367万円で、計画比95.2%と、計画に届いていません。一方で、限界利益率は計画の51.1%に対して、実績は53.5%と上回っています。売上単価を上げるか、仕入単価を下げることに成功しているサインです。売上の金額だけを見ていると、この良い変化を見落としてしまいます。
経常利益は計画比109.7%で、計画を約69万円上回っています。ただし、ここで安心はできません。製造部門の修繕費が計画より約264万円少ないのは、計画していた大規模修繕をまだ実施していないためです。
面談でよくお聞きすること(例)
「計画していた修繕は、いつ頃実施する予定ですか?」
「この月だけ外注費が増えたのは、なぜですか?」
「計画より利益が出ている」の中身を分解して、本当の実力を確認するのも、面談の大切な役割です。

③前期と比べる(テンションを下げないために)
計画との比較だけでなく、前期とも比べます。
計画は、言ってみれば理想です。理想とばかり比べていると、未達の月が続いて気持ちが下がってしまいます。でも、前期より成長しているなら、それは十分に素晴らしいことです。
株式会社サンプルの累計は、売上が前期比105.7%、限界利益が前期比108.0%でした。計画には届いていなくても、前期よりしっかり伸びています。
経常利益は前期比98.3%と、わずかに前期を下回っています。これは、計画どおり社長の役員報酬を上げた結果で、累計で前期より225万円増えています。数字の理由が分かれば、慌てる必要はありません。

「計画未達」でも、見るべき数字はほかにあります
数字の読み方から、
一緒に確認します。
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④決算の着地を予想する
決算着地予想の資料では、12か月の損益が横に並びます。実績がすでに出ている月には実績を、まだ来ていない月には経営計画書の数字を入れます。これで、「このままいくと決算はどこに着地するか」が毎月見えます。
株式会社サンプルの着地予想は、経常利益が約1,230万円です。計画の約1,161万円を上回っているように見えます。
ところが、この着地予想には、8月に予定している大規模修繕の残り約264万円が含まれていません。修繕を予定どおり行うと、実際の着地は約966万円になり、計画を下回ります。経営会議メモに「現状のペースでは厳しい」と書いているのは、そのためです。
表の数字だけでは見えない前提を、面談で社長と一緒に確認しています。

⑤納税額を予測する
決算の着地が見えれば、納税額の予測もできます。法人税等と消費税のそれぞれについて、年税額からすでに払った中間納付額を差し引き、決算後に納める予定の金額を出します。株式会社サンプルでは、決算後に法人税等と消費税をあわせて約570万円を納める見込みです。
納税額が早めに分かれば、節税対策も早めに検討できます。現状が分からなければ、対策の打ちようがありません。また、納税はまとまった支払いになるので、資金繰りの面でも早めの把握が大切です。

⑥簡易資金繰り表でお金の動きを確認する
2026年9月から、月次報告書に簡易資金繰り表を加えました。利益が出ていても、手元のお金が増えているとは限らないからです。
簡易資金繰り表では、次の3つを1枚で確認します。
- 金融機関ごとの預金残高の推移(直近6か月)
- 借入金などの負債の残高
- 今後6か月の借入返済や納税の支出予定
簡易キャッシュフローは、「税引前利益 + 減価償却費 − 借入返済 ± 税金」で計算した簡易的な数字です。
預金の増減を、「利益」「借入返済」「納税」に分けて見られるので、「利益は出ているのに、お金が減っている」理由がつかみやすくなります。数か月先の返済や納税の予定も並べているため、まとまった支払いの前に余裕があるかどうかを、面談の場で一緒に確認できます。

⑦経営会議メモを残す
最後に、話し合った内容を経営会議メモにまとめます。項目は、利益を生む要素に沿って分けています。
- 販売数量アップ
- 売上単価アップ
- 変動費単価ダウン
- 固定費削減
- 固定費アップ(攻めのコスト)
- その他
前月のメモと当月のメモを左右に並べるので、先月決めたことがどうなったかが一目で分かります。
株式会社サンプルの例では、前月に「長年単価を据え置いてきた取引先に、値上げの相談をする」と決めていました。当月のメモには「訪問してコスト上昇の事情を説明し、一定の理解を得られた。次回、具体的な数字を提示する」とあります。
お金の面でも同じです。前月のメモに「来月、法人税と消費税の中間納付(合計約371万円)の期限が来るため、納税資金を確認する」とあり、当月のメモでは「中間納付は完了済み」と確認しています。
こうして毎月、計画・実行・確認・改善のサイクルが回っていきます。

税理士は答えを言いません。質問をします
月次面談で、当事務所が社長に偉そうなことを言うことはありません。お客様の商売を一番よくご存じなのは、社長だからです。
当事務所がしているのは、数字を見ながら質問をすることです。そうやって、社長が自分の会社の数字について考える時間を、毎月半ば強制的に確保する。それが月次面談での当事務所の役目です。
社員にも家族にも言いにくいことを、数字を前にして率直に話せる。月次面談を、そんな時間として活用されている社長も少なくありません。
毎月1時間しっかり時間を取ってもらうことで、自分自身が事業と向き合う強制的な思考時間になっています。
——箕面市・学習塾の社長
池田先生が作る月次報告書のおかげでスピーディーに借りられたと、銀行側からも言われました。
——大阪市・建設業の社長
ほかのお客様の声は、財務コーチングのページでご紹介しています。
月次面談が向いている会社
- 計画を立てても、途中で見直す機会がなく「作りっぱなし」になっている会社
- 決算が終わってから税金の額を知って、毎年慌てている会社
- PDCAを早く回して、早く業績を上げたい会社
年商2,000万円〜1億円規模の会社の社長に、特に多くご利用いただいています。
決算前では遅いことも
納税額が分かるのが決算後では、
打てる手が限られます
期中から数字を見ていく
体制づくりをご相談ください。
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よくある質問
Q. 月次面談は、いつ・どのくらいの時間で行いますか?
毎月面談プランでは、前月分の数字を翌月15日前後に、1時間かけて確認するのが目安です。ご都合により、20日〜月末になることもあります。
Q. 面談は事務所に行く必要がありますか?
訪問・事務所へのご来所・オンラインから選べます。北摂エリアを中心に対面で伺うほか、オンラインでも対応しています。
Q. 今の顧問税理士を変えずに頼めますか?
はい。月次面談を含む財務コーチングは、今の顧問税理士との契約を続けたままご利用いただけます。
Q. 月次面談を受ければ、利益は必ず上がりますか?
利益が上がることを保証することはできません。結果は、サービスをどう活用するかによります。月次面談は、資料を使って社長の頭の中をシンプルに整理し、次に何をすべきかに時間を使えるようにするためのものです。
Q. 料金はどのくらいですか?
会社の規模や記帳の状況、面談の頻度によって異なります。業種・規模別の6つの料金事例をまとめた記事で目安をご確認いただけます。正確な金額は、現状を伺ったうえでお見積もりします。
Q. 面談のために、こちらで準備するものはありますか?
毎月の会計データがそろっていることが前提です。freee・マネーフォワードなどのクラウド会計にも対応しています。記帳が負担になっている場合は、記帳代行と組み合わせることもできます。
まとめ
- 月次面談は、前月の数字を翌月に1時間かけて確認する、毎月の経営会議です。
- 単月・累計の数字を、計画と前期の両方と比べます。
- 売上だけでなく限界利益率を見ることで、単価アップなどの成果が見えてきます。
- 決算着地予想は、表の数字の前提まで確認して、本当の着地を見極めます。
- 納税予測と簡易資金繰り表で、先のお金の動きを毎月確認します。
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この記事を書いた人
池田 朋広(いけだ ともひろ)
税理士(登録番号:134761) 池田税理士事務所 代表 認定経営革新等支援機関(ID:107227003301)
大阪府箕面市を拠点に、北摂・阪神地域の法人・個人の税務を支援。吉本NSC、爬虫類ショップ、大手企業・メガバンクへの出向など異色のキャリアを経て税理士に。「こんなこと聞いていいの?」と思うような些細な疑問も、なんでも気軽に相談できる税理士を目指している。freee・マネーフォワードへの対応など、クラウド会計を使った業務効率化にも積極的に取り組む。
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